今日はあきらかにきかんしゃトーマスをみすぎた人がつけたタイトルです。
昨日お子さまの入会のお問い合わせを頂き、電話でお話しさせて頂いたのですが、そこでその保護者の方が「バレエを習わせるとどんないいことがあるのでしょうか。姿勢がよくなるとか。」とおっしゃいました。
とっさのことだったので「コーディネーションがよくなります。身体と頭がよりよくつながるのです。」とお答えしました。でも電話を切った後で、バレエをするとどんないいことがあるかなとよく考えてみました。
きっと具体的に、からだが柔らかくなるとが礼儀が身につくとかそういうことをお答えするべきなのだと思いますが、私は、こどもの時にうちこめるほど好きなものに出会えたらそれは何でもいいのではないかと思っています。バレエが合っていて好きならバレエでいいし、本を読むのが好きなら読書でもいい、スポーツでも音楽でもその子が打ち込めればいいんだと思います。それでたとえば目に見えるものが何も残らなくても、時間を無駄にしたなんていうことはないと思います。
それからバレエはたぶん教室によっても得るものが違うのではないかと思います。社交ダンスや日本舞踊と違って、日本のバレエの世界にはまだ教師のための一般的な資格やグレードがありません。ですから本当にいろいろな経歴の先生がいらっしゃいます。
プロのバレリーナだった先生はプロのシビアさや美しい型を教えてくれるでしょうし、大学や専門学校でバレエを専攻した先生は理論的にバレエを教えてくれるかもしれない。最近は大人になってからバレエを始めて教室を開かれる先生もいらっしゃいますが、そういう先生は子供の時からバレエが習えるありがたさを教えてくれるかもしれない。
私も子供のころからバレエを続けていますが(三十余年)、実はプロフィールにもある通り大学院まで歴史の研究をしていたので、バレエの教師だけを目指して踊ってきたわけではありません。というようなちだバレエスクールでバレエを習ったらどんないいことがあるのか。あんまり根性は入らないかもしれない。「まんじゅうこわい式」でやってます。「無理しなくていいよ~」というとみんながんばって練習している。
わたしはアカデミックなバレエをみんなに伝えたいと思ってます。もと研究者なので教えるときにはパ(バレエの動き)を明確にしてから教えるようにしています。感覚で教えない。そういう分野の科目がKバレエのティーチャーズトレーニングにあり、自分は間違っていなかったんだと嬉しく思いました。それと考えて動くことを推奨しています。なにかできないことがあったらどうしたらいいか生徒たちに問いかけます。それはもしかしたら単に練習をいっぱいするべきなのかもしれないし、少し修正すれば出来るようになる場合もあります。そういうことを生徒たちと一緒に考えます。子供たちはそうすると、普通に考えたら「客観視」というものが難しい年齢でも、自分のことを客観視して意見をのべてきます。
あとこれは単なるじまんですが、大人のクラスでも子供のクラスでもほかの人が何か出来るようになったら自分のことのように喜んでいる。それをみてわたしはいつも感激しています。バレエの先生になってよかったなと思います。