こちらはクレオパトラのチケットと、ある方に頂いたクレオパトラのイラストです。
確かにこんな感じだった。本当にSHOKOさんはすてきだった。人間じゃないみたい。
イラストのキャプションがまた面白いんだけどそれは私が独り占めしました。
さて以前によしもとばなながエジプトを舞台にした小説を書いたのちに、
「ピラミッドに負けた。みんなが知ってる思った通りのところを描くのって難しい。」発言していたので、クレオパトラ、どうなんだろう。。。と思っていましたが、結論からいうとすごかったです。熊川哲也はピラミッドに勝ったんだなと思いました。
エジプトとローマが舞台なのに、スフィンクスやコロッセウムが出てこないシンプルかつシンボリックな舞台装置、そしてそれが変化するのですがすごく舞台効果がある。
衣装はもちろんいつものKバレエのように素敵です。神官たち(坊主だけど)の来ていたワンピースの襟がかわいくて普段着て歩きたいと思った。山本雅也くんのちらちらみえる白いショートパンツが良かった。
クレオパトラのおつきの人たちの4つのバリエーションが衣装、髪型ともに夫々凝っていてとても良かったので、パキータやライモンダみたいに第一バリエーションとかじゃなくて、「ザグロスの娘」とか「ミケーネの娘」とか適当にアレクサンドリアの外交関係を示す名前をつければいいのになとちょっと思いました。
唐突なラストシーンの、「すべての人は、権力者も悪い人も、志半ばで倒れたひともみんなあの三角からやってきて三角に還っていく。」みたいな様子が、ドラマティックな音楽と舞台装置で表現されているのを観てわけもなく涙が出ました。クラシックバレエを観てこんななんというか生々しい?根源的な?感動を覚えたことはないと思う。強いていえば初めて春の祭典(もちろんベジャール版だ)のラストシーンを観ちゃったときに似ている。
今は19世紀末や20世紀初頭ではないので、音楽、美術、踊り手を含めてこれだけのグランドバレエを創れるというのはほんとうにすごいことだと思います。
みんな観た方がいいぞ!
息子をだまして(ママお仕事なんだよ。)だんなさんと二人で観に行ったのですが、終演後に
「肉だな。」「しゃぶしゃぶだ。」
ということになって、劇場のすぐ近くのしゃぶしゃぶやさんに行きました。ところがそこはなんと今話題のワンオペ居酒屋だった。観ているだけでひやひやしました。
すごいものを観た後に、ある意味すごいものを観てしまった夜でした。