秋なので、3Dのたき火の作品をちだバレエスクールのアイドルがプレゼントしてくれました。バレエへの燃え盛る情熱をあらわしているのでしょうか。左下は彼女がくれたおしろいばなの種です。
児童Ⅱクラスは主に低学年の生徒さんのためのクラスです。クラスにやってきたらまずはヨガマットを敷いて、隣にきれいにバレエシューズを並べてご挨拶。足指や足裏のエクササイズをします。
それから太陽礼拝という体を暖めるヨガの準備運動のようなものをして、いくつかのヨガのポーズをやる間に、日によって計算問題、はやくち言葉、県庁所在地あてっこ。などをやります。ちなみに最近はやっているのは「となりのたけがきにたけたてかけたのはたけたてかけたかったからたけたてかけた!」です。ヨガのポーズで柔軟性と筋力をみにつけていきます。
次にバーレッスンです。身体の使い方を低学年のお子さんにもわかるように伝えています。例えば、プリエ(膝を曲げる)の時には「お膝の力を抜いて、膝をつまさきの方向に持っていく」とか、グランバットマン(足をたくさんあげる)の時は「ぜったい背を低くしない」、「バランスを取りたいときはおうちをまっすぐ建てておいて。」などなど。ちなみにおうちというのは体幹のことですね。
今このクラスにいる子たちはフェイシングバー(両手でバーを持つ)からバーレッスンを始めて2年以上たつので、内容が大分進み、子供でももう「だいてんし」や「こつばん」などのことをしっています。でも「だいてんし」っていうときたまに手をパタパタやったりするので、ついかわいくて、「大転子」という字をかくということはひみつ、でもないけど特に言っていません。
バーレッスンが終わったら、床に寝てストレッチをします。その間に最近はバレエクイズを出しています。「ニューヨークの有名な振付家、ジョージ・バランシンはなにじんでしょう。①グルジア人②アルメニア人③アゼルバイジャン人」「初演のとき、(先生、初演てなに?最初に舞台で発表するってことよ。)男性役を女性が演じたバレエはなんでしょう。①ジゼル②コッペリア③ドン・キホーテ」そんなことに興味あるのかな。と思いきや、みんな熱く参加してくれます。知識欲の旺盛なお嬢さんたちは、プロのDVDをおうちで熱心にみていて私にまで貸してくれるのですよ。
次にセンターレッスンです。一つのパ(動き)を教えるのに、そのプロセスを大事にしています。例えば、パドブレというつなぎの動きを教えたいとします。それを教えるまでには、まずはクドゥピエという足のポジションを教える、次にバーレッスンでそれを使ったフォンデュ(片足で立ち、両足を同時に動かす動き)やパドシュヴァルを練習する、センターでタンリエ(体重移動)の動きを繰り返し教えていく、ピケの足でたてるようにする、バーにつかまって足でパドブレを教える、手のポーズと顔を組み合わせたものを教える。アンドゥオールが出来るようになったら、アンドゥダーン(ドゥシュー、ドゥスーともいいます)の動きも教えていく。また、音の取り方を始めは4カウントで教えたものを、次に2カウントで出来るようにする。などなど。そして初めて他のステップと組み合わせて教えていきます。まあこどもたちには、こんなに細かいプロセスを経てあなたたちはパドブレを達成したのだということは伝えたりしないわけですが。
それからどのクラスでもそうですが、バレエ用語の意味を伝えるようにしています。名は体を表す。アッサンブレという動きがあります。「集める」という意味で、片足で踏み切って空中で両足を集めて降りてきます。もし、片足でおりたらもうそれはアッサンブレではないのですね。それがバレエの基本というものだと思います。中にはシソンヌ伯爵が考えたシソンヌというような動きもありますが。そしてそういう用語の方がこどもたちはすきみたいで、シソンヌしますよって言ったら「シソンヌ伯爵ー!」って口走ってます。