第二部②夜の情景、は夜を題材とした二作品、大人なプログラムでした。
1『月夜と眼鏡』、小川未明の『月夜と眼鏡』を題材とした作品です。曲はチャイコフスキーの四季より。ノルシュテインの『SEASONS』の編曲を使用しました。ちなみにノルシュテイン夫人の名前がフランチェスカさんなので、主役の名前はそこから。
フランチェスカさんはちいさなこざっぱりとした家に暮らしていました。ランプのあかり、月、野ばら、星、夜のとばりが友人でした。
ある夜のこと、眼鏡売りがやってきてみんなに眼鏡を売ってゆきました。めがねをかけると何でもはっきりとよくみえるようで、みんなうきうきしました。
ノックの音がして美しい女の子が入ってきました。ちかくの香水工場で働いている、と女の子ははなしました。足に何かとげのようなものがささっているようでした。
フランチェスカさんとみんなが眼鏡をかけてみてみると女の子は美しいこちょうでした。フランチェスカさんがとげを抜いてやると、こちょうはみんなをさそってダンスを踊りました。そしてめがねをみっつ、持って行ってしまいました。「かけたとたんにわたしがこちょうだとわかったんだもの、あの眼鏡をかければ、いつも暗いところで働いている父さんや母さん、じいちゃんもずいぶん助かるにちがいない。」こちょうは思いました。
こちょうが帰るとみんなは輪になってまた踊りました。いつものようにしあわせな、しずかな晩でした。
2『夜の女王』ちだバレエスクール発表会において初めてのコンテンポラリー作品です。
曲はモーツァルト『魔笛』より『夜の女王のアリア』です。