きょう、ちだバレエスクール内で将来億万長者になると噂される生徒さんが私に一冊の本を貸してくれました。
タイトルは『ロゼット姫』。フランスのオーノワ夫人(1650年ー1705年)という人の作品だそうです。その中に「青い鳥」という短編がありました。バレエ好きならご存じでしょう、眠れる森の美女に登場する「青い鳥とフロリナ王女」のモチーフとなった作品です。
眠れる森の美女の台本を書いたフセヴォロシスキーは、もともとフランスのロシア大使館付き外交官から、サンクトペテルブルクの帝室マリンスキー劇場監督官になった人ですから、恐らくフランス文化に詳しい人だったのでしょうね。チャイコフスキーに向けて1888年、「・・・赤ずきん、シンデレラ、オーノワ夫人の作品から青い鳥なども登場させたいのです。。。」と依頼状を送っています。
短編、「青い鳥」のあらすじは、美しい王様が美しいフロリーヌ姫に恋をするが、そのお姫様の継母と娘がそれを阻んで魔法使いに頼んで王様を青い鳥にしてしまい、フロリーヌ姫を塔に閉じ込めるが、結局苦難を乗り越えて二人は結ばれる。というようなものです。いじわるなおねえさんは最後にはブタにされてしまうという。
バレエ作品では、青い鳥とフロリナ王女は仲良く踊っていますが、実際お話を読んでみると、青い鳥は小鳥でお姫様と縮尺が違う。踊るんじゃなくて二重合唱をしていたんだそうです。「変わらぬ愛をちかったばかりにつらく悲しい運命にもてあそばれてる二人だけど。。。」というような大変濃いー感じの歌をなかよく歌ってます。
作品中でフロリーヌがひとりごちています。「私がちょっと美しいせいで、こんないやな思いをするなんて。。。」
わたしは結構こういう人面白くて好きだけど、継母とかには絶対嫌われるタイプだなと思いました。